飛鳥FCが日本フットボールリーグ(JFL)初白星!!GWのホーム“カシリク”で、いわてグルージャ盛岡相手に1-0快勝

飛鳥FC 集合写真
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橿原市からJリーグを目指すサッカークラブ「飛鳥FC」が所属する日本フットボールリーグ(JFL)第8節が、5月3日に橿原公苑陸上競技場で行われ、飛鳥FCが1-0でいわてグルージャ盛岡に勝利しました。苦しみながらもJFLで初勝利を達成。ホーム“カシリク”には大歓声に包まれました。

目次

試合

飛鳥FC 入場シーン

今季から全国リーグであるJFLに昇格した「飛鳥FC」。開幕戦から格上を相手に惜しい試合が続くものの、7戦して2分5敗と白星が遠い展開。選手もサポーターも勝利に飢えている中、ゴールデンウィークのホームゲームを迎えました。こどもの日にちなみ小・中・高生無料企画も行われ、橿原公苑陸上競技場、通称カシリクにはたくさんの臙脂色のサポーターが駆けつけました。キッチンカーやバックアップ選手によるゲームコーナーなどが並ぶ楽しい雰囲気の中、飛鳥FC公式アンバサダーの松井絵里奈さん、LUV K RAFTのボーカル かれんさん・みしゅさんも来場し、会場を盛り上げていました。

試合展開

この日の対戦相手は元日本代表の西大伍や小林祐希らJリーグ経験者を多数擁するいわてグルージャ盛岡です。昨季まではJ3リーグに所属しており、選手層的にもクラブの規模的には飛鳥FCにとっては格上といえる強豪クラブです。

飛鳥FC 試合中

ホームのサポーターの前で初勝利をあげたいと意気込む金鵄軍団がピッチに散らばって、前半がキックオフ。ボールを保持するスタイルで、DFラインからパスをつないでくる盛岡に対し、飛鳥は持ち前の前線からのプレスを仕掛けます。この日の飛鳥は今季初めて3-5-2のフォーメーションを採用。前線の数を普段よりも増やし、前からの守備の意識を強めた上で、3人のセンターバックを中心にゴール前を固めます。セットプレーやDF川崎章弘選手の意表をつくミドルシュートなどでチャンスを作る飛鳥に対し、盛岡もタレント揃いの攻撃陣が躍動し、何度もゴールを脅かしますが、共にゴールを奪う事が出来ず、前半は0-0で折り返します。

飛鳥FC ガッツポーズ

後半に入っても一進一退の攻防を続ける両チーム。飛鳥は2トップを立て続けに交替し、先週の天皇杯予選でゴールを決めているFW中井崇仁選手と、FW清川流石選手をピッチに送り出します。ゴール前の攻防から、味方のクリアボールが相手FWに当たるイレギュラーなシュートをGK桃井玲選手が間一髪でかき出すなど、DF陣が好守備を見せて耐え忍ぶ中、ついに待望の先制点が生まれます。後半32分、中盤で相手のパスをかすめ取った川崎選手が中井選手にパス。ペナルティエリア外でしたが、中井選手が思いっきり右足を振りぬくとボールは美しい弧を描いて、ゴールに吸い込まれました。中井選手が「コースは狙わずとりあえず(足を)振ったんですけど、いいところにいったので良かったです」と振り返る値千金のゴールでリードを奪いました。その後も途中出場のMF井口椋介選手のサイド突破などで決定的なチャンスを作ったが決めきれず。追加点は奪えなかったものの、虎の子の1点を守り切り、1-0でホーム&リーグ戦初勝利をあげました。タイムアップの瞬間、選手たちは両手をあげてガッツポーズ。サポーターからも大歓声があがりました。殊勲のゴールの中井選手は「得点でしか存在価値を示せないと思っているので、こういう形で初勝利を自分で取れたというのは凄く大きいと思います」と満足気。笑顔でサポーターたちと喜びを分かち合いました。

美濃部直彦監督試合後コメント

美濃部直彦監督

――今日の試合を振り返って

相手の特徴を分析して、それに対してどういうシステムでどういう戦い方をしたらいいかというのを常に選手が理解してくれて、しっかりやれたと思います。守備でも危ない場面を2、3回作られるのは承知の上で、最後の所はしっかり踏ん張れた。攻撃の方は終盤の決定機を決めれば3-0っていう可能性もあったので、そこはちょっと残念だったなという風に思います。

――初めてのフォーメーションを選択した意図は

点が取れないっていうことで、やはり1トップだと孤立してしまう部分も多かった。守備面でもある程度相手が繋ぐ(チームだ)と分かっていたので、前からプレッシャーをかけやすいという狙いもありました。(狙い通り前線からの守備で)何回か奪い取る場面もあったけど、それが中々シュートまで結びつかなかったのは課題かなと思います。

――様々な布陣を使い分けられるのがこのチームの強み

色んなことを、色んなやり方を覚えといて欲しいというのは去年から何度も言ってきたことなので、今日も戸惑いはなかったですね。この形(3人のDF+2人のFW)はあんまりやったことはないんだけど、それでも馴染んだ。出来たというのは大きいなと思う。

――1つ勝ったという事が大きいか

我々をサポートしてくれている人や応援してくれている人にとっては一つ勝ったことは非常に大きいと思う。ただ内容的に自信を持って次もいけますといえる内容ではない。工夫してごまかして勝てたかなと。だから1勝したから波に乗るとかじゃなくて、気を引き締めてやらないとね、という感じですね。

――次のリーグ戦の前に奈良クラブ戦があるが

Jのチームと戦えるのはやっぱり楽しい。奈良クラブを分析して、どういうふうに戦ったら勝つチャンスがあるかっていうのを見つけ出すのが僕らの仕事。それを選手に伝えて選手がそれを実行してくれたら可能性が上がるっていうことなんで。楽しみですね。

桃井玲選手試合後コメント

今季、新潟医療福祉大から加入した大卒ルーキーながら開幕戦から全試合ゴールマウスを守る。この日も好セーブ連発で初勝利に貢献した守護神にインタビューしました。

――今日の試合を振り返って

本当に見ている方に対してはお待たせしましたという感じですね。守備に関しては、結構手応えを持って開幕から臨んでいたんですけど。なかなか点が取れない中で、僕たちは粘る事しかできなかったんですけど、今日は期待に応えて決めてくれて。1-0という守備陣からは気持ちいいスコアで勝てたのは嬉しいですね。

――ルーキーながら開幕戦からゴールマウスを守っているが、ここまでの感想は

やっぱり成長し続けられているなというのは、身を染みて感じています。技術的にもメンタル的にも向上できているなっていうのは、加入してから感じていますね。ケアの部分とかも学生とはやり方が違うので、それに早く適応できたというのが良いパフォーマンスに繋がっていると思います。

――奈良での生活はどうですか

住むのは初めてですけど、とてもいいところで、気候も穏やかでいいなと思います。ただここから暑くなってどうかなとは思いますけど。そこにも上手く適応していきたいですね。

――来週はJリーグ・奈良クラブとの天皇杯予選決勝になるが、意気込みは

(学生時代は)練習試合でもアルビレックス新潟さんと何回も対戦させていただいたりして、慣れてはいると思います。(Jクラブと対戦する時は)常にチャレンジャーじゃないですけど、挑戦するという気持ちを忘れないで戦えれば、全然僕たちにもチャンスがある試合かなと思うので、名前負けしないようにやっていければと思います。

試合情報

【第30回奈良県サッカー選手権決勝】
2025年5月10日(土)13:00
vs奈良クラブ@ロートフィールド奈良

【JFL第11節】
2025年6月7日(土) 13:00
vs Honda FC@橿原公苑陸上競技場

スタジアムで飛鳥FCを応援しよう!!

筆者

梅本タツヤ

奈良県のスポーツの面白さや奥深さを広く発信するべく活動している副業スポーツライター(普段はサラリーマン)。好きなスポーツは、球技(野球・サッカー・バスケ)、格闘技、モータースポーツなど。運動音痴なため得意なスポーツはなし。

飛鳥FC 集合写真

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