飛鳥FCが日本フットボールリーグ(JFL)で4戦負けなし!真夏の大阪決戦で6位ティアモ枚方相手にドロー

飛鳥FC試合空にブルーインパルス
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橿原市からJリーグを目指すサッカークラブ「飛鳥FC」が所属する日本フットボールリーグ(JFL)第16節が、7月12日にJ-GREEN堺メインフィールドで行われ、飛鳥FCが1-1でFCティアモ枚方と引き分けました。苦しみながらも勝ち点を確保。リーグ後半戦での巻き返しに望みを繋げました。

目次

試合前まで

今季からJFLに昇格した飛鳥FCは、前半戦15試合を終えて、2勝4分9敗。16チーム中16位に沈んでいます。ただしここ3戦は1勝2分と負けなし。調子を上げています。この日の対戦相手は開幕戦で対戦し1-2で敗れたFCティアモ枚方。ガンバ大阪などで活躍した二川孝広監督が率いるテクニックに優れたチームです。現在は6位につけています。

この日は、大阪府堺市にあるJ-GREEN堺での“ホームゲーム”。普段ホームスタジアムとして使用する橿原公苑陸上競技場は、陸上競技以外でも若年層のサッカーやラグビーなどで高頻度に使用されており、尚且つ中南和地域には代替開催できる天然芝のフィールドがないことから、確保が難しい場合は県外の競技場の使用を余儀なくされる場合もあります。県内にはJ3奈良クラブや関西リーグVELAGO生駒などプロサッカークラブが多数あり、スタジアムの安定的確保はクラブの課題の一つ。地域住民や各自治体と共に、サッカー専用スタジアムも視野にいれた解決策を考えていく必要があります。

試合展開

大阪・関西万博会場上空での展示飛行の為に、航空自衛隊のアクロバット飛行チーム「ブルーインパルス」がスタジアム上空を飛び交う中でキックオフ。6月中旬以降は安定した守備で複数失点を許していない飛鳥FCは、守備時は5バックになる3-4-3のフォーメーションで臨みます。対する枚方は後方からパスを繋ぎ、攻撃の機会を窺いますが、スタメン復帰後3試合負けなしのDF大島遼介選手が「(ボールを)持たれるのは覚悟の上で、 いかにゼロで抑えるかを考えていた」と試合後に話した通り、枚方にボールポゼッションを許しながらも、集中した守りで、ゴールを許しません。ボールを保持して攻める枚方と、カウンターを狙う飛鳥という図式になった前半は、膠着状態のまま終了します。

 前半7本のシュートを浴びながら、ゴールを許さなかった飛鳥FCは、後半15分にFW・MFを3枚替え。FW甲元大成選手らフレッシュな選手を投入して、攻撃陣の活性化を狙います。先制点が生まれたのはその直後の17分。右サイド相手陣深くからのスローインを受けた甲元選手が粘って落としたボールを、MF井口椋介選手が受けると、そのままゴール前へドリブル。最後は自ら左足を振り切り、待望のJFL初ゴールを決めました。

 リードを守りきりたい飛鳥でしたが、その9分後の71分、スローインの流れからゴール前の混戦となり、同点ゴールを決められてしまいます。しかしここでズルズルといかないのが最近の飛鳥FC。後半も7本のシュートを許しますが、GK桃井玲選手のスーパーセーブやDF陣の体を張ったプレーで追加点は許さず、1-1のドローで貴重な勝ち点1を獲得しました。

試合後、大島選手は「セットプレーの流れからやられたのは悔しい」としつつも、「前期までだったら、多分あのまま押し切られていたと思うんですけど、そこを引き分けて勝ち点を取れたというのは、残留争いの中でも大事なことかなと思います」と成長を口にしていました。

美濃部直彦監督試合後コメント

―試合を振り返って

今の順位とか相手の力関係で考えても、まぁ良かったとは思う。 結果的に先制点を取って追いつかれたので、試合後は負けたような雰囲気だったけど。相手の強い攻撃陣を1点で抑えられたっていうのは良かったと思いますね。

―5バック気味の3-4-3と、守備を意識して試合に入ったが

残留争いを度外視すれば、相手のシステムを合わして、もっと前からプレッシャーをかけたりするやり方もあるけど、それだと失点のリスクもあがる。現状は、後ろでしっかり守るというのを、中断(第18節終了後、1か月中断)まで割り切ってやっている。私自身もこのサッカーがやりたい訳でもないし、そこに対してフラストレーションもあるけど、クラブの目標を達成する為には、割り切ってやらなきゃいけないタイミングがあって、今がそこだと思っています。

―先制点を奪う所まではプラン通りだったか

正直そこまで点は期待してなくて、守備のことばっかり考えていたから、いい形で先制点を取れたのは良かった。(前半に失点して、後半に追いついた第14節)Y.S.C.C.横浜戦の時もそうだけど、失点しなければ後半は押し切れている感じなので、今うちがやるべきは、この展開で0に抑えて勝つこと。点を取れなくても0-0で勝ち点を取るというサッカーなので、守備が割れたら駄目だなと思う。

―シーズンも折り返しで、後半戦がスタートした

 とりあえず中断期間までに何とか勝ち点を拾って。中断期間の間にまたしっかりと(立て直せたら)。もう一度選手たちにも聞いてみないといけないと思っている。このサッカーでいいのかというところを。

―(12日当日は)60歳の誕生日。おめでとうございます。

 還暦になってこんな興奮させないで欲しい(笑)もっと気分よくベンチに座って、「おーナイスゲームやなぁ」っていう試合をしてほしいね。

井口椋介選手試合後コメント

抜群のスピードを武器に相手のサイドを何度も切り裂き、飛鳥FCの攻撃のキーマンとなっているドリブラー。ティアモ枚方戦では、待望となる今季初ゴールをあげた井口選手にインタビューしました。

―試合を振り返って

 相手がボールを回してくるというのは分かっていて、自分たちもそれをリスペクトした上で、ボールを奪った時にチャンスがあるというのも分かっていましたし、そのカウンターの時に自分の良さが出せるので起用してもらっているというのも分かっていたので、結果が残せてよかったです。

―得点シーンを振り返って

ボールをもらった時から、シュートまでイメージ通りに全部がいって、入ったという感じです。

―待望の初得点となったが

チームが苦しい状況の中で、自分自身も前期の得点が0で。(自分が)チームのためにできることというのはやっぱり結果を出すことしかないと思っていました。この後期開幕戦でゴール出来たことを自信にして、これからどんどん点を獲って、もっとチームを助けたいと思います。

―開幕戦以来のティアモ枚方戦で成長できたところはあるか

守備の選手たちが本当に頑張って守ってくれました。前線を含めて今は守備で0に抑えるというのがチームの目標。自分とか他の攻撃の選手たちももっと攻撃したいという気持ちはある中で、みんなチームのために、まず守備をしっかりやろうと全員が意識してやっているので。 今日も1点は取られましたけど、前よりは守備は確実に良くなっているのかなと思います。

―後半戦に向けて意気込みをお願いします。

 あと2試合で一旦中断に入ると思うんですけど、本当に一つ一つ、最低でも勝ち点1を獲っていかないと、本当に残留できない状況だと皆わかっていると思うので、練習1日1日をもっと大事にして、飛鳥FCの価値をもっと上げていきたいなと思います。

―余談ですが、ブルーインパルスの飛ぶ中での試合でしたが、気づいていましたか
全然気づいてなかったです!え?飛んでたんですか?音も全く気づかなったです(笑)

試合情報

【JFL第19節】
2025年8月30日 (土)17:00
vs ブリオベッカ浦安・市川@橿原公苑陸上競技場

スタジアムで飛鳥FCを応援しよう!!

筆者

梅本タツヤ

奈良県のスポーツの面白さや奥深さを広く発信するべく活動している副業スポーツライター(普段はサラリーマン)。好きなスポーツは、球技(野球・サッカー・バスケ)、格闘技、モータースポーツなど。運動音痴なため得意なスポーツはなし。

飛鳥FC試合空にブルーインパルス

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