はじめに
皆さん、こんにちは。阿礼です。
梅雨が明けたかと思いきや、明けてからの方が雨降ってたり、でもまぁそのお陰で涼しくなったり、唐突に心が塞ぐような事件が起きたり、夏休み前というのに新規感染者が増えたり、身も心も穏やかで無いですが、皆さん、いかがお過ごしですか?
私はバリ元気!
それは素晴らしい!そのままキープしていきましょう。
そして、その心のゆとりを優しさに変えて、弱っている人に少し分けてあげられたら最高ですね。
そやね。まずは弱り気味の阿礼さんに突っ込みすぎない優しさから始めるわ
それは、ありがたい。
飛鳥ちゃんの気が変わる前に、早速始めよかー。
天孫降臨
今回は天孫降臨(てんそんこうりん)のお話です。
とうとう天孫が降臨するのね?って、天孫って誰?
国つ神オオクニヌシとのネゴに成功して、天つ神が人間の住む地(葦原の中つ国)に降りてきはるねんけど、その降臨する神に選ばれたのが ”アメニキシクニニキシアマツヒコヒコホノニニギノミコト”でした!
え!長っ!!
せやな。長いので、ここではニニギと呼ばせてもらいましょう。
ニニギはアマテラスの孫にあたるねん。
で、アマテラスは天つ神の代表みたいな神さまやん?
高天原っていう神さまの世界を治めてはったのがアマテラスやもんね。
漢字でも”天”照大御神って書くし。
おっ!夏休みに入って、このダイジェスト古事記も復習してくれてるみたいやん!ありがとう!!
そう!なので、ニニギ=天孫なのよ。
で、地上も迎え入れ体制は整ってるし、いざ降臨しよか?って下界を見たら、なんかややこしそうなヤツがピカピカ光って待ってるのが見えてん。
え?何、何?怖いねんけど
そやろ?で、大事な孫を地上に送るアマテラスとしては、これは護衛をつけなきゃ、ということで、アマテラスが岩戸で引きこもってた時にも活躍してくれたアメノウズメを護衛に抜擢するのよ。
え!女の人に!?
そやねん。この時代の方が人材登用にはジェンダーレスやったんやね。
アメノウズメは、か弱そうな感じやけど、アマテラスに岩戸から出てきてもらうために必死で祈りすぎて服が脱げてても気付かないぐらいに一生懸命な性質と、意外とイケイケなところがあって、ピッタリの役柄やったんやね。
それで、アメノウズメがゴリゴリ先陣を切っていくと、そのややこしそうなヤツに出会ったんよ。
キャーーー、怖いぃーーー
そしたら、そのヤバみ深いヤツは「自分、国つ神のサルタビコって言います。天孫降臨の噂を聞いて、道案内にきたッス」って言うねん。
えぇーーー、不器用やけどえぇ人!!いや、えぇ神!!見た目で判断したらアカンやつやった・・・
そう。それでサルタビコとアメノウズメの働きで、ニニギは降臨するねんけど、その時にアマテラスから「これ持っていき!」って渡されたのが、勾玉と鏡と・・・草彅の剛
そのネタ、もう飽きたわ・・・
飛鳥ちゃん、冷たいなぁ。
この天孫降臨の時にニニギが持っていたのが、勾玉と鏡と草薙の剣なのよ。
三種の神器(さんしゅのじんぎ)って言われてるのは、ココから来てるんやね!
そう。テレビ、冷蔵庫、洗濯機を家電の三種の神器って呼んでた高度経済成長期を思い出すわぁ。
阿礼さんからしたら、高度経済成長ってめっちゃ最近の話やね
三種の神器を復習しておくと、
勾玉と鏡は、アマテラスに岩戸から出てきてもらうために開催した野外フェスで使ったアイテム
草薙の剣は、スサノヲがヤマタノオロチの尻尾から取り出した剣
ということなので、先祖の大切な思い出がつまった品みたいな感じよね。
そして、その大切な三種の神器を持って降臨したその地こそ、宮崎県の高千穂(たかちほ)、という訳やねん。
「ニニギ大地に立つ!!」って感じ。
第一話のタイトル風
その後ニニギは超美人と出会って結婚しようとして、その娘のお父さんに挨拶に行くねん。
お父さんは天孫と結婚するんやったら!って喜んで、その娘の姉も一緒に妻にどうぞって言うねんけど、そのお姉さんが美人じゃなかったので、いや、妹だけで大丈夫です、ってニニギは断るんよ。
え、ちょっと・・・
そう。だからお父さんは怒りはって、こう言いはるねん。
「姉のイワナガヒメは名前通り岩のように揺るぎない命をあなたに約束するために嫁がせようと思ったのに! 妹のコノハナノサクヤビメだけを嫁にしたら、木の花が咲いて栄えるけど、いずれは散ってしまうという運命も背負ってしまうんやからね!」
本来だったら神さまの子孫なので命は永遠だったのに、これがきっかけで天皇にも寿命が出来てしまった、というお話なのよ。
今日って外見だけで判断したらアカン特集の日やね。
そのエピソード1のサルタビコとアメノウズメには、その後のお話があるのよ。
え?何?何? ふたり、付き合うん??
えーーーー?なんで知ってんの?
え?マジで??
そうやねん。
サルタビコとアメノウズメは結婚して、サルタビコから名前をもらってサルメノキミっていう名前になってんよ。
ちなみに、サルタビコはニニギが降臨する時の道案内をしたことから、お導きの神さまとしても知られているねん。
へぇ~~、進路で迷ったら相談に乗ってもらおうかなぁ
何かアドバイスがもらえるかもね。
さて、今回も長々と話してしまいましたが、お付き合いありがとうございました。
ここまでが、上巻のお話でした。
次回予告
次回から中巻に入ります。第一代の天皇「神武天皇」に関係するお話です。
あ!橿原神宮の神武天皇!!次回のお話も楽しみ♪
それでは来月まで、元気にお過ごしくださいね。
【ダイジェスト古事記 他の話はこちら】
第一章:古事記って何?
第二章:天地開闢(てんちかいびゃく)
第三章:黄泉の国から
第四章:高天原の事情
第五章:地上の星
第六章:愛と嫉妬の物語
第七章:国譲りのコト
第八章:天孫降臨
第九章:GO EAST!
第十章:古代パンデミック
第十一章:兄弟の絆と不老不死の実
第十二章:ヤマトタケル伝説(ダイジェスト)
第十三章:戦う女帝
第十四章:愛ゆえに税を捨てた帝
第十五章:スーパーダイジェストフィナーレ
【特別企画】奈良クラブ・可児選手に聞く「古事記の魅力とは」
エルティグレ
奈良県生まれ、奈良県育ち。就職を機に奈良を出て大阪から東京へと移り住んでいるうちに原点回帰の大Uターン移住。奈良を離れる時は特に何も思っていなかった奈良の魅力にどんどんハマり、社寺のこと、神道や仏教のこと、伝統行事や文化のこと、古事記や日本書紀、いろいろ勉強するうちにガイドまでやるようになった覆面ライター。奈良まほろば検定1級。奈良県地域通訳案内士。趣味はラーメンとプロレス。