はじめに
皆さん、こんにちは。阿礼です。
そろそろ梅雨に突入ですかねー。
どうも、飛鳥です。
ジメジメ気分は、ダイジェスト古事記を読んでパッと晴らしていきましょう!
愛と嫉妬の物語
今日は、スサノヲから数えて6代目の孫にあたるオオクニヌシ@心優しいイケメンのお話です。
オオクニヌシには兄弟がものっすごたくさんいてんけど、その兄弟からめちゃくちゃいじめられてはってん。
イケメンで心優しいミスター完璧って、嫉妬されちゃうよねぇ。
例えば、稲羽という所であった話やねんけどな。
いたずらして皮を剥がれたウサギに、兄弟たちは面白がって「治したかったら海水浴びろ~」って嘘教えて、それを信じたウサギは塩水でヒリヒリして苦しんでてん。
そこに通りかかったオオクニヌシが、「それはアカンわ・・・」って正しい方法を教えてあげて、そのお陰で、ウサギは完治して白い毛がフッサフサに生えそろってんて。
あ! いなばの白ウサギの話やん!
その通り!
こうやって、聞いたことある話が実は古事記にも載ってる、って事が結構あるのよ。
その後も兄弟たちのオオクニヌシいじめはどんどん過激になって何度も殺されかけはるねん。
それでも何とか生き延びたオオクニヌシは、スセリビメという娘に出会って二人は一目でフォーリンラブ!
いじめに耐える日々に、ラブストーリーが突然やってくるパターン!萌えるぅ~!
でも、スセリビメのお父さんに猛反対されて、「うちの娘と結婚したかったら・・・」ってオオクニヌシは無理難題をつきつけられるねん。
オオクニヌシはスセリビメのお父さんから連続でやってくるミッション・インポッシブルをギリでクリアした後、とうとう二人で駆け落ちをするねん。
ワクワクする展開やん!
お父さんは駆け落ちに気付いて追いかけてきてんけど、途中で諦めて「うちの娘は正妻にして、めっちゃ良い家を建てて住まわせるんやぞ、このヤロー!」って叫んだんやって。
そら大事にせなアカンよね。
そうやね。
それでオオクニヌシは葦原の中つ国(私たちが住んでいる世界)を治めて国を作り始めます。
その後スクナビコナという仲間ができて、兄弟のように仲良く国造りに励んでいてんけど、ある日スクナビコナがいなくなってん。
オオクニヌシ、大パニックやん。
嘆き悲しむオオクニヌシに、ある神さまから「私を倭の青垣の東の山の上に祀りなさい。そしたら国造りも完成するでしょう」ってお告げがあって、言われた通りにお祀りしたのが御室山(みむろやま)におられる神さまなのよ。
三輪の大神神社(おおみわじんじゃ)のこと?
その通り!大神神社のご祭神は大物主神(おおものぬしのかみ)という国造りの神さまで、人々を幸せにする全ての能力を持ってはるんやで。
ご祭神って何?
ごさいじん、って読むねんけど、そのお社(やしろ)でお祀りされている神さまのことやね。
あともうひとつ神社の話をするならば、オオクニヌシとスセリビメが夫婦でお祀りされている神社が奈良市にある春日大社の中にあるんよ。
夫婦大国社(めおとだいこくしゃ)っていうオオクニヌシとスセリビメが夫婦一緒にお祀りされている珍しい神社やねん。
あ、縁結びのご利益があるって聞いたことある~。
今日の話を思い出しながら、大神神社や、春日大社の中にある夫婦大国社にお詣りしてみるのも興味深いかもね。
次回予告
次回は、その春日大社に関係するお話をするよ。
わぁ~い、楽しみ♪ それでは、また来月、お会いしましょう!
【ダイジェスト古事記 他の話はこちら】
第一章:古事記って何?
第二章:天地開闢(てんちかいびゃく)
第三章:黄泉の国から
第四章:高天原の事情
第五章:地上の星
第六章:愛と嫉妬の物語
第七章:国譲りのコト
第八章:天孫降臨
第九章:GO EAST!
第十章:古代パンデミック
第十一章:兄弟の絆と不老不死の実
第十二章:ヤマトタケル伝説(ダイジェスト)
第十三章:戦う女帝
第十四章:愛ゆえに税を捨てた帝
第十五章:スーパーダイジェストフィナーレ
【特別企画】奈良クラブ・可児選手に聞く「古事記の魅力とは」
エルティグレ
奈良県生まれ、奈良県育ち。就職を機に奈良を出て大阪から東京へと移り住んでいるうちに原点回帰の大Uターン移住。奈良を離れる時は特に何も思っていなかった奈良の魅力にどんどんハマり、社寺のこと、神道や仏教のこと、伝統行事や文化のこと、古事記や日本書紀、いろいろ勉強するうちにガイドまでやるようになった覆面ライター。奈良まほろば検定1級。奈良県地域通訳案内士。趣味はラーメンとプロレス。